ワールドコン四日目

 ワールドコン四日目です。さすがに体力が続かなくなってきました。朝起きたらちょっとのどが痛く、だるいのですね。まあ毎日ガッツリ8時間話を聞いているのですから。

 最初のセッションは「日本SFファンダム史」。これは今の私の関心に直撃したセッションです。柴野拓美がどのようにして「宇宙塵」を立ち上げたか、梶尾真治難波弘之が地方でどうやってファンダムを立ち上げていったか、非常に興味深いセッションだったのでした。セッション終了後急いで柴野拓美のインタビュー集「いつまでも前向きに」と、「宇宙塵200号」をゲット。初期のSFファンダム成立をここまで細かく書いた本があるとは!きちんと記録を取るSFの人たちに本当に感謝したいですね。

 次は押井守神山健治の「実写とアニメの差異」。おお、生押井だ、生神山だと思い見ていたら、即座に爆睡。やっぱり疲れが出ていたんでしょうかねえ。押井守が、「実写映画は他の人に撮ってきてもらって、いいと思ったシーンをつなぎ合わせれば自分の映画になる。撮りたいところだけ、撮りたい役者だけ撮ればいい。画面を全部コントロールしようとすることや、しがらみにとらわれすぎて撮りたい絵を撮ってないことが今の日本映画の問題だ」って述べていたのが印象的でしたね。

 そして最後は、最も楽しみだった「コミックマーケット伝説」です。いきなり「ここはロフトプラスワンですよ」との宣言。そしてあんなことやこんなことをしゃべりまくるのですね。ちょっとここでは書けないようなCのことやAのことやUのことがバリバリ出てきたのでした。楽しー!
 実際私が本格的にコミケに参加したのは有明から。それ以前のことは文献でしか知らないのです。晴海時代のことやTRC時代のことが聞けて、非常にためになり、そして大笑いしたのでした。それからもう一つ感じ入ったのはコミケスタッフの結束の固さ。いやまあ中ではいろいろあるんでしょうが、「ここが我々の場だ」という意識の高さはビンビン感じたのでした。このモラルの高さが、まさに全社会的な闘争の闘技場となってきたコミケという場を支えているのだな、と実感しましたね。

 もう一つ見ようかと思ったのですが、もう緊張の糸が切れまくり。さっさと撤退したのでした。これで今年のSF大会/ワールドコンは終わりです。事前登録3万円でしたが、私にとっては全く高くない、非常に有意義な大会だったのでした。来年のDAICONはちょっと子育て(無事生まれればですが)が大変そうなので無理かもしれませんが、その次には必ずや自分で企画をやってみようと思ったのでした。